日ごろから深谷市の教育行政及び教育活動に対して、ご理解・ご協力を賜り、深く感謝申し上げます。令和7年度もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、昨年7月3日には、郷土の偉人である渋沢栄一翁が肖像となった新一万円札が発行されたことに伴い、市内全小中学校及び幼稚園でくす玉を割ってお祝いし、栄一翁の功績を学ぶ取組を実施いたしました。また、栄一翁の命日にあたる11月には「栄一翁に学びひたる日」、「栄一翁みらい宣言」などを実施し、これまで以上に子供たちの心には、ふるさとを愛し、ふるさとを想う心が育まれたと感じております。
この機運を一過性のものにせず、引き続き栄一翁の精神を受け継ぐ「立志と忠恕の深谷教育」をより一層推進してまいります。
令和7年度は以下のような事業を予定しております。
【幼児教育に関して】
令和8年4月の幼稚園・こども館複合施設のオープンに向けた、本施設の建設工事、準備を進めてまいります。
【学校施設整備に関して】
夏の猛暑や、災害時の避難所として快適な生活環境を確保できるよう、小中学校体育館にエアコンの設置を計画的に進めてまいります。また、学校トイレの洋式化方針に基づき、引き続きトイレ改修工事を推進します。
【学校教育に関して】
「栄一翁みらい宣言」や「こころざし読本」等、栄一翁を基軸としたふるさと教育のさらなる推進を図ります。また、学校総合支援員を全校に配置するとともに、不登校支援アドバイザーにより統括的な支援をしてまいります。さらに、不登校児童生徒が、友達や社会とつながるためのきっかけとなる屋外体験型の事業を新たに実施してまいります。
【生涯学習に関して】
公民館の指定管理者制度の本格稼働により、これまで以上に、市民の生涯学習機会の拡充を図ります。また、公民館施設の適切な維持管理や計画的な改修・修繕等を行い、効率的・効果的な施設運営を行います。
【文化振興に関して】
国の重要文化財である旧煉瓦製造施設の保存修理工事を引き続き実施するとともに、ホフマン輪窯6号窯等の公開・展示活用に向けた施設整備を推進し、市の観光拠点として地域の発展に繋げてまいります。
【図書館に関して】
利用者のニーズを的確に把握し、蔵書や視聴覚資料の充実を一層推進するとともに、誰もが快適に利用できる図書館運営に努めてまいります。また、第3次深谷市子供読書活動推進計画に基づき子供の読書活動を推進してまいります。
今年度、深谷市は市政20周年を迎え、昨年の新札発行に続き記念すべき年となります。このような中、時代を超えても変わらない価値のある「不易」と時代の変化とともに変えていく必要がある「流行」を見極めながら、引き続き「立志と忠恕の深谷教育」の推進に全力を尽くしてまいりたいと存じます。
深谷市教育委員会では、今後も子供たち一人一人を大切にする教育活動に全力で取り組んでまいりますので、引き続き、皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
深谷市教育委員会教育長 片桐 雅之